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ファンクショナルトレーニングとは?

「ファンクショナルトレーニング」という言葉がフィットネス業界で定着してきましたが、「ファンクショナルトレーニングとは」に関する定義には、かなり多種多様なものがあるではないでしょうか?フィットネス業界で行われているファンクショナルトレーニングとは?を再考することのできるコンテンツをご紹介します。より効果的で効率的なトレーニングについてのアイデアをまとめたプレイリストでもあります。

パフォーマンス

フィットネスの消えない3つの虚偽

若手コーチとして私が好きだった本の一つに、晩年のメル・シフ博士による「Fact & Fallacies of Fitness(フィットネスの事実と虚偽)」があります。シフ博士は、素晴らしい科学者であり、彼自身が常にウエイトトレーニングしていたことから、自らの語ることを両端の面から理解していました!その頃はまだ、インターネットが比較的新しいものであり、ソーシャルメディアもないに等しかったので、これはとても重要な本でした。(私がとても年寄りに聞こえますね!) 私が、この本が重要だったと言うのは、専門家の科学と教育についての認識が深まるほど、フィットネスの専門家にとって物事はどんどん広がっていったからです。それでも、物事を本当に理解している人と、ただ良い感じに聞こえるようにしているだけの人を見分けるのは難しかったのです。シフ博士の本は、当時人気のあった考え方を題材にし、それらが本当に理にかなっているのかを分析しました。 私自身をシフ博士と比較するつもりなど到底ありませんが、私は、トレーニングに関して、常に正直で慎重な洞察を持つように心がけています。専門用語を多く使ったり、疑似科学を用いたり、言いたいことを伝えるために無理やり押し通すことはとても簡単です。現在ではそれは必要なく、その時点での真実と持っている最も正直な情報が必要です。それを考慮した上で、私たちの新しいL.I.F.T.モジュールの中で議論する動きのパターン、ローテーションとランジに特に纏わる3つの非常によくある通説を論破してみたいと思いました。 通説 1:これらの動作は筋肉を構築しない 真実:ファンクショナルトレーニングは、筋肉がつかないという不当な非難をよく受けていると思います。ファンクショナルトレーニングの重要な点は、トレーニングをできる限り効率的にすることであり、筋肉を構築することもそこに含まれます!私がこれまでに出会った最も大きくて強い人々の中には、大半はファンクショナルベースのワークアウトを行なっている人達がいます。では、この通説は一体どこから来たのでしょう? 一つには、ローテーションのような動きを見る時、私たちが「働かせている」明らかな一つの筋肉というのは存在しません。バイセプスカールやダンベルフライのようなエクササイズとは違うのです。実際、ローテーションは、筋肉群の美しい調和性を最もよく表している動きの一つです。適切なローテーションを作り出すためには、それぞれの筋肉が完璧なシナジーを持って、働かなければなりません。だからと言って、筋肉を働かせていないわけではないのです! 数多くの研究論文が、投擲動作を行うアスリート(常に回旋動作を使うアスリート)にとって、どのくらい下半身および胴部の筋肉活動が必要かということについて議論しています。臀筋、ハムストリング、胴部の筋肉(広背筋でさえも)は全て、回旋運動の際に働いています。何年も前に、スコッツデールにある私の施設で、(臀筋で有名な)ブレット・コントレラスとまさにこのことについて話したのを思い出します。 私は彼に、私たちが行なっていた回旋のトレーニングの概念について話し、そのトレーニングを行った人々の心拍数に巨大な代謝コストが見られたことを共有しました。彼は一旦黙り、考え、それはとても道理にかなっていると言いました。さらに彼は、回旋に対して筋膜がどのように作られているかについて、そして回旋動作における筋肉の活動量で、心拍数が最大に高まる理由を説明できるということまで語りました。スクワットやデッドリフトのようなエクササイズは、一回でたくさんの筋肉を刺激できるため、人々はこういったエクササイズが大好きです。それはつまり、ローテーションも同様に行うべきということでしょう! 通説 2: これらのエクササイズは強さを構築しない 真実:これに関しては、ランジがより標的とされるでしょう。だって、誰もランジをワークアウトプログラムの中で「スター」にはしていませんから。典型的には、人々は、「本当の」強化種目を行った後でランジを行うでしょう。この偏見は研究から来ているものではなく、大半はただ、負荷が軽いから強化もそれほどできないという考え方から来ています。リンゴとリンゴを比べているのなら(同じもの同士を比較しているのなら)そうかもしれませんが、そうではないのです! ランジは、足を前後にしたスプリットポジションで行うため、当然ですが、力を発揮するのと同時に安定させることが要求されます。私たちは、生活の中でまさにこれをやらなければいけないのですから、これは重要なことです!研究者も指摘していますが、足を揃えた状態で何かを行うことはほぼ稀であり、私たちは多くのことを左右の動きが異なる状態で行なっています! これは、ストレングスに大きな影響を持つ加速と減速の要素に繋がります。事実、私たちは、怪我に対してより強くなるために、なぜ減速における強さが重要なのかをたくさん綴ってきました!ランジにおける負荷はある程度難しいものであるべきですが、もしランジにおいて負荷のことだけを考えているとすれば、大局からは外れてしまっています! 通説 3: これらのエクササイズは腰や膝を痛める! 真実:いいでしょう、最も単純な真実は、ほぼ全てのエクササイズは間違って行えば、問題が起こり、怪我を引き起こす可能性があるということです。しかし、ローテーションやランジの動きとなると、人々は腰と膝という、二つの大きな心配をする傾向にあるようです!実はどちらも比較的簡単に解決することができます。 ローテーションに関しての方がより驚くでしょうが、ほとんどの人は、回旋は腰をひねることによって起こると考えていますが、それは違います!適切な回旋は、股関節で起き、それこそがより安定した腰椎の下に可動性の高い関節(股関節)がある理由です。股関節からの回旋のパターンを教えることが、腰部を守る方法を学ぶ鍵です。それと同時に体幹を安定させるのはどうするのかって?よくぞ聞いてくれました… 私たちがランジの大ファンであることもあり、ランジと悪い膝については、いつも聞かれます。人々は、どんなローテーション動作よりもランジ動作を多く行なっているため、身体に染み付いた習慣を直すのは難しくなりがちであり、この問題は少し困難です。それに加え、人々は、ランジは痛みを起こすものだと相当思い込まされています。先に進む前に言っておかなければなりませんが、もし医師に、膝のどこかが悪いと言われていたら、何らかの不快感があるかもしれませんが、私はそこから前に進めると考えています。 ステップ1:ランジでは両足がアクティブに働いています。これを当たり前に思う人とそうでもない人がいると思います。両膝を使う重要性は、前膝だけを使うことによる圧力を和らげ、膝に過剰なせん断力として知られる力が発生しないようにすることです。 ステップ2:くだらないことのように聞こえるかもしれませんが、適切な靴を履くことは重要です。私は非常に悪い足を持っているのですが、トレーニングをするときは、ミニマルタイプのシューズで行います。これはランジをする際に地面を”掴んで”欲しいからです。 ステップ3:適切な方向に動く!ほとんどの人が全く考えさえしませんが、特に最初は、正しい方向を選ぶことが膝を守ります。例えば、前方にランジを行う筋力がないとすれば、後方にランジをする方が簡単です。後方へのランジは、減速するべき身体の質量が少なく、多くの人にとって臀部に荷重をかけることが簡単になり、膝を守ることにも繋がります。 こういった考え方により、これらのエクササイズがどのくらい利用しやすいかということだけでなく、適切に使った時にどれだけパワフルかを認識してもらえれば幸いです。皆さんが、物事を単純に見るのではなく、成功にたどり着くために深く掘り下げようとしてくれることを願っています。

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動作に基づいたアプローチを用いる際に、私が犯した10個の間違い

1. 動く方法が一つしかないと考えること。 以前に私は、‘正しい’運動に関して魔法のような青写真を持っていましたが、事例に基づいた運動のデータに着目すればするほど、(今では退屈な趣味の一つですが)私達すべてが異なる動き方をするということを認識するようになりました。 運動に関する研究はしばしば、異なる対象者から得たデータや同じ対象者から得た同じ運動の多重反復を平均化してしまいます。これは、個体それぞれが一般的に非常に異なる運動をするということを隠し、特に周期運動中に、同一個体がある運動を反復する度に、異なる運動をするということをも隠してしまいます。Bernsteinは、これを“反復なき反復”として雄弁に述べています。 ほとんど実証されていないデータによる‘正しい’運動の理論的モデルは数多くありますが、それらはすべて正しいのでしょうか?何が‘正しい’のかに関する数多くの異なるモデルがあるということは、唯一の正しい方法など無いということを本質的に示しているのかもしれません。 異なる生体構造と異なる運動経験を持っているにもかかわらず、なぜ私達全てが同じ動きをすべきなのでしょうか?私の考えでは、私達がそうすべきで、そうするであろうと期待することは狂気の沙汰だと思います。 2. その一つの動く方法を定義してしまっている。 もしあなたが、誰かが十分な論理的根拠なしに‘最適’、‘標準的’、もしくは‘効率的’な運動を提案することに対してうれしく思うのであれば、もちろん、それはご自由に。かつて、それは私にとってうれしい事でしたが、今はそれほどではなく、これは信頼できる確かなデータという観点から、何を必要とするかによって決まるのかもしれません。 ソーシャルメディアで読んだ私の最近のお気に入りの一つは、“90%の人達は、Xを間違った方法で行っている”です(罪のある人を保護するために、そこに掲載されている内容は省略します)。もしこれが真実であったならば、その実験は恐らく間違っていたでしょう。ほとんどの人達がXをある特定の方法で行ったのであれば、恐らく、それはただ正常であるということです! 現代的な運動データや着想に基づいた運動理論は、厳しい基準に基づいたモデルというよりもむしろ、かなりの正常変動において‘最適’と考えられるものに関して、幅広いパラメーターを定義する傾向があります。 動作はしばしば、疲労時や痛みを伴う際に変化し、‘最適’を定義することをさらに困難にします。 3. 最適な’運動からの逸脱が痛みを引き起こすと考えること。 これも、しばしばうたわれているのを目にしますが、それを支持するデータはほとんどありません。‘’は、‘’を損傷することからの典型的な例です。これを示唆するデータがありますか?損傷が起きていることを示唆する炎症マーカーのような兆候はありますか?私は、特定の定義された‘マイクロムーブメント’は‘マイクロトラウマ’の尺度に関連していることを強調しているいかなる証拠をも進んで取り入れます。 もし私達が、身体が適合できるマクロムーブメントを持っているならば、なぜマイクロムーブメントがそんなに問題なのでしょうか? また、あなたはいったいどうやってそれを知るというのですか?私達はしばしば、人々の運動を痛みが発生した後にだけみる為、痛みが発生する前にどんな運動なのかはわからないのです。 4. 痛みは単一の運動障害に起因する。 可能性としては、そうではありません。私達は、想像できる最善の方法で動くことができるかもしれませんが、やりすぎるかもしれませんし、早過ぎるかもしれません。身体に加えられた外部負荷や速度は、‘誤った’運動から発生する内部負荷よりも一層重要かもしれません。それと同時に、その反対も当てはまるかもしれません。 痛みは多因子的なため、運動の‘問題’が人の痛みの唯一の原因であるというアイデアを否定しなければならないのです。 5. 望ましい結果を‘正しい’動き方を実現することで手に入れること。 あなたがこれまでにクライアントに対してしてきたことの詳細とは無関係で、気分が良くなるかもしれない多くの理由があります。 彼等はあなたのことを信頼しているから。 彼等はあなたのことが気に入っているから。 彼等はあなたに話を聞いてもらっていると感じているから。 彼等は関連のある手助けを得ているから。 彼等は単に動くようになったから。 彼等は耐えられる範囲で動いているから。 彼等は今までにない新しい入力を得ているから。 時間を費やしてきたから。 実際、それが何であれ、入力を変化させれば、痛みの出力に影響を及ぼすかもしれません。期待と状況もまた、人の経験を大きく変化させるかもしれません。 6. 体内で起こっていることを知っていると考えること。 ある人達は‘正しい’筋肉の発火パターンを得ること、またある人達は正しい関節運動学と姿勢を、私は正しい生体力学的反応を。もし誰かが向上したとすれば、それは私がそれらを変えたからです! 実際には、実験室設備無しに体内で何が起こっているのかを知る方法は無く、99%の人達は彼らの日常の労働環境の中で、実験室設備へのアクセスがありません。そのようなことを定義しようと試みることは、捉えどころのないことだと証明されていて、また、研究の際に、変化はしばしば望ましい結果とは関係がありません。 7. 動くことを理解しないことは、その動きよりもより重要かもしれない。 私達は本当に、人々の気分が良くなることが、彼等の運動の変化における実際の変化に起因すると考えることができるでしょうか?全員が変化の前と後での違いを計測しているでしょうか?私達の計測は本当に信頼性があるでしょうか?それが問題なのでしょうか? これは、少し‘強化’に似ています。私達はしばしば、人々が以前にどのくらい強かったか、いかなる治療効果が筋力における実際の変化に起因しているのかを知りません。それはただ、痛みが弱まるにつれて、人々は強さと動きを取り戻すだけなのかもしれません。 人々を動かせることは、実際に恒久的に運動出力を以前の疼痛レベルから変化させるというよりもむしろ、動くことにより脳に入力を提供し、抑制を減少させる、あるいは局部的な生理学的効果を作り出すということかもしれません。私達はただ知らないだけなのです。 そして、筋力や柔軟性の向上などを目的としたエクササイズとは無関係なエクササイズを用いることで腰痛が軽減したことを示唆する証拠があります。 8. 運動の問題を発見する必要性。 私は、問題を見つけられないと、俳優のStan Laurelのように、よく自分の頭を掻いていました。そして今、私は、特に誰かの運動がかなり良い場合に、運動‘テスト’が、プラス面を強調したり、以前の考えを打破するために使用されることもできると認識しています。 もし私の運動に‘欠陥’があり、更なる損害と痛みを引き起こすかもしれないと考えるならば、私はただ動かなくなるでしょうし、特に英知を理解していると思われる人がそう言うのであれば尚更です。これは、私の運動に対する許容範囲のレベルが落ちて、私自身が体調不良で傷つきやすくなるということを意味しているのかもしれません。Louis Giffordが私達に思い出させてくれるように、安心させることは強力な鎮痛剤であり、うまくいけば活動誘導剤にもなるのです。 “あなたは非常にうまく動いています。ただもう少しだけ行う必要があるかもしれません”というように、前向きに運動を捉えることは、人がどのように運動の行為と運動量を知覚することに多大な影響を与えるかもしれません。また、エクササイズに基づくパラダイムから活動に基づいたパラダイムへの移行は、特に人々がエクササイズに好ましくない関係性を持つ場合や、エクササイズを間違って行う可能性が更なる損害を引き起こす場合にも有益かもしれません。 9. 運動の心理的影響を無視すること。 これには大きな影響力があります! どのように私達が運動、あるいは特定の身体部位から動かすことを知覚するのかは、どのように私達がその運動を実現するのかという現実より重要かもしれません。特に、それが動くことを辞めることになるきっかけであったとすれば尚更!思い込みと実際の結果との間にある違いを強調することは、考えを変えるのに極めて重要で、もし私達が 運動経験を通して身体的にそうすることができるのであれば、さらにいっそう強力です。 人々が彼等の問題に対して運動/動くこと/エクササイズの関連性を理解する手助けをすることはまた、実際に彼等にそれを実行させる大きな手助けにもなりますし、もしこれがあなたの運動における介入の大部分ならば、更なる身体的影響から恩恵を受けるでしょう。 10. 運動トレーニングは、厳格で‘正しい’必要がある。 誰かの運動のマイクロマネジメントを通して、適切なフォームを獲得すること、あるいは適切な組織や構造をターゲットとすることはしばしば、‘動き’に焦点を合わせたものに必要不可欠な要素です。 私のこれまでの9個の間違いに注目すれば、動きを用いること、特に治療的に用いるには、変化に富んでいて、楽しいもので、いくらか関連性があるべきだと理解させてくれることでしょう。

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エクササイズを難しくする?楽にする?

グレイインスティチュートでは、まるで一般名詞のように使っているけれど、通常の用語ではない言葉、というのが沢山存在します。ここで言うトゥイークイン、トゥイークアウトもそれらのひとつかもしれません。ギャリー・グレイが、これらの言葉が何を意味するのか解説をします。

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最適な可動域。大きければ大きいほど良いというわけではない!

このブログは、私の良き友人マイクとの会話からの提供によるものです。そのすべては、筋肉の最適な可動域に関することです。それは、下記の文章から生じました: 遠心性収縮的負荷を掛けられた筋肉は、弱い収縮から始まり、次第に強くなっていき、求心性収縮的負荷を掛けられた筋肉は、強い収縮から始まり、収縮が続くにつれ、弱くなっていく。 以前は、あまり考えたこともなかったのですが、長さと張力の関係を考慮に入れる際、とても道理にかなっています。筋肉の長さが長すぎたり短すぎたりする際、筋肉は力発生に苦戦することでしょう。筋肉は、これら両方のポジションで弱くなります。クロスブリッジの付着部には、最適な長さがあります。これは、力発生と省エネルギーの両方に当てはまるでしょう。クロスブリッジ分離過多はまた、ATPを分割し熱として消散する際、熱力学的により高くつく状況を引き起こします。 私は、弾性エネルギーもまた、最適な可動域を持っていると信じています。複数の研究が、ばね剛性(エネルギーを返還する能力)は、最適な関節の角度もしくは、可動域によってもたらされていることを明らかにしています。この可動域を超えることは、エネルギーを抑制、もしくは吸収し、組織の粘弾性を介して、熱として再び消散してしまいます。異なる組織は、様々なレベルの剛性と適合性を持ち、異なる可動域は、遠心性の筋紡錘剛性制御を介して、剛性を運動制御するために、私達の神経的意図(着地またはジャンプの反復)のように、これらの異なる特徴を利用しています。 私達が繰り返しジャンプしたいときのジャンプ方法をみてみると、最終的に着地する時に比較して、より小さな関節可動域を用いているのがみられます。最後に着地する際は、床反力を再利用しようとはせず、床反力を吸収するために膝を深く曲げます。これは、トレーニングプログラムの作成における、高さ、可動域、反復の把握に影響を与えています。 イコンセントリック=遠心性求心性収縮(異なる平面で発生する遠心性・求心性筋収縮の両方を含む)の筋活動は、最適なクロスブリッジの付着部にも関与しているかもしれません。筋肉が全三平面にわたって伸長されるのであれば、力発生と弾性エネルギーのリコイルの観点から、最適な可動域を超えてしまうという状況を引き起こすかもしれません。ひとつの面における求心性収縮を通して、組織の伸長を軽減することによって、私達は最適な可動域を保持しているのかもしれません。これは、最大の力発生よりもエネルギー返還と省エネルギーが重要で、より最大下の状況において発生するのかもしれません。私は歩行が、この良い例であると感じます。最大の力発生は、関節可動域を通して、変換が困難な過度の負荷を作り出すことによって軽減されているのかもしれませんが。 、これによってトレーニング方法について考えさせられることになりました。多くの場合、私達はトレーニングにおいて、最大の可動域を探していますが、最適な可動域により目を向けるべきなのかもしれません。技能を通して可動域を制御できるスポーツに、より影響を与えるかもしれません。ランニングが良い例です。ストライドの長さの制御が、私達を最適な関節可動域内に保つでしょう。また、私達は、最適は個人によって決定されるということを覚えておなかければなりません。これは組織の能力、四肢長、スピード能力、競技種目によっても影響されるでしょう。ランニングの中でも異なる種目、例えば400mでは、オールアウトパワー、パワー持久力、持久力の必要性のバランスを取るのと同時に、マラソンとは異なる関節可動域が必要になるでしょう。最適を超えることは、動作の次の局面(遠心性収縮から求心性収縮、もしくはその反対)を始める能力が危うくなるということを意味しています。減速と加速は、ランニングの不可欠な要素(ポーズランニング法のイデオロギーとは異なる)だと考えますが、私達は、過剰な減速と加速の発生を軽減させ、省エネルギーを向上させることができます。 テニスのゲームについてみてみると、私達の身体を巧みに操作して好位置につける時、より簡単に力強いショットを打つことができます。好位置を外れている際、可動域は ボールに手を伸ばすまで拡大される必要があるかもしれません。遠心性収縮から求心性収縮への変換は最適下で、ショットのパワーに影響を及ぼします。テニスプレイヤーは、多くの場合、限界可動域で守備的なバックハンド・ショットを打つでしょう。それは、勝者となるためのショットではなく、相手コートにボールを返すことを目的としています!遠心性収縮から求心性収縮へのアモチゼーション(償却)期の増加は、クロスブリッジ付着部を弱らせ、エネルギー返還をも減少させます。ボールを打とうと手を伸ばす際、限界可動域に近づけば近づくほど、そして限界可動域を維持すればするほど、負荷運動で得たエネルギーを減少させるアモチゼーション期が長くなってしまします。 これは、非常に理論的な記事であり、主に私の見解ですが、クライアントのトレーニングのために、私達が可動域/高さを設定する際の糧になるかもしれません。 全ての状況において、多ければ多いほど良いというわけではないのです!

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自重トレーニングのよくある俗説

人々がトレーニングについて話をしているのを聞くと、その人達がそれぞれのタイプのフィットネスをどのようにみているのかを知ることができます。その人達のフィットネスに対する先入観、偏見、信念は、通常そこで話されているトレーニングの目的や、具体的にどのようなトレーニング方法を使うのかということに反映されます。とりわけ最近私の目を引いたのは自重トレーニングでした。 もちろん,私自身は自重トレーニングの大ファンですが、自重トレーニングとウェイトトレーニングとの間には妙な比較があるようです。私はこのポストを通じてこれらの多くの誤解をなくしたいと思いました。そうすれば皆さんが、自重トレーニングとウェイトトレーニングの両方から、どのように効果を得るのかを学ぶことができるからです。 俗説1:自重トレーニングはウェイトトレーニングよりもアスレチックである 真実:どんな形態のトレーニングであっても、どのようにそのテクニックを使うかによってその効果は異なってきます。体操選手はもちろんすばらしいアスリートであり、広範囲にわたって自重トレーニングを行っています。しかし、私たちが指導しているDVRTアルティメイトサンドバックトレーニングには、皆さんをアスレチックにするための多くの方法があるというだけではなく、皆さんをより動きやすく、強く、そしてパワフルにする様々な角度やプログレッションを用いています。 もし皆さんがボディービルディングのような方法やあるいはパワーリフティングのような方法でウェイトトレーニングを行うとしたら、そこには制限があることに気づくかもしれません。ボディービルディングでは筋肉を孤立して鍛えますが、これはファンクショナルトレーニングやパワーリフティングとはかけ離れています。このような方法で、強化することはできますが、そのほとんどが最も強いポジションでのトレーニングとなり、身体の可動性やその他の動きの面においてのチャレンジとはなりえません。 多くの人が、自重トレーニングは、ウェイトトレーニングよりもずっとアスレチックだと感じる理由は、自重での動きの多くは、どのように全ての身体の部位を統合して同時に動員するのか、どのように安定性と強度を組み合せるのか、そして、どのようにパワフルなエクササイズに移行するのかを学ぶことを必要とするからでしょう。 ですが、もし皆さんが、私たちが指導するDVRTアルティメイトサンドバックトレーニングの方法を実際に行えば、DVRTには自重トレーニングとの沢山の共通点があることに気がつくでしょう。 DVRTアルティメイトサンドバックトレーニングは、徐々に漸進させることができ、自重トレーニングでは不可能な要素を導入することができます。私たちがトレーニングする地面は常に安定していますが、アルティメイトサンドバック自体は、安定させることも不安定にすることも可能です。 私たちが不安定なアルティメイトサンドバックを用い、不安定な身体ポジションでトレーニングをする場合、私たちは小さな筋肉群を統合して、より高いレベルで働かなくてはならないのです。 DVRTアルティメイトサンドトレーニングシステムのさらなる例として、片側性のポジションと荷重位置を組合わせて使うこと、様々な角度と高さで回旋を生み出すこと、そして、動きの3つの面すべてを同時にトレーニングすることができます。これら全ては自重トレーニングにおいて、いくらか制限されうる要素と言えます。 俗説2:自重トレーニングは、どのように身体を使うかを教えてくれ、ウェイトトレーニングはただ、どのようにウェイトを持ち上げるかを教えてくれる。 真実:筋力トレーニングの適切な方法を理解していたとしたら、どのようなトレーニングの方法をとろうとも、基本原則は共通であるということがわかるでしょう。もし人々がただエクササイズの違いだけではなく、基本原則によってトレーニングの違いを本当に理解していたとしたら、と考えます。 ほとんどの人は、何故自分たちがそのエクササイズを行っているのか説明することができず、よく「コアを鍛えている」や「パワーをつけている」とか「ファンクショナルストレングス」など曖昧な情報を復唱するだけです。多くの場合、これらの表現は、私たちにトレーニングにおけるしっかりとした方向性を与えてはくれず、何故数多くあるエクササイズのなかから、ある特定のエクササイズを使っているのかを説明することはできません。 DVRTアルティメイトサンドバックトレーニングでは、アルティメイトサンドバックを様々な方法で、どのように持つかによって左右非対称な荷重をかけたり、立位でのトレーニング、動きの角度などのアイデアに目を向けています。私たちはきつい自重トレーニングのドリルを次から次へと行うのではなく、むしろ自重トレーニングに近いところにあるコンセプトを用います。 腕立て伏せのバリエーションを使うのはなぜなのでしょうか? 異なったタイプのプランクのバリエーションがいかに、コアのスタビリティとストレングスに関する異なったタイプの戦略に一致するのでしょうか?これらの問いかけに答えることができるようになれば、全てのトレーニングはよりクリアにそしてより効率的になることでしょう。 俗説3:自重トレーニングは、最も多様性に富むコストパフォーマンスの良い筋力トレーニングの方法である。 真実:自重トレーニングは多くのオプションを提供してくれる一方、厄介な制限もあります。皆さんはどのようにしてロウイングのような水平方向に引くトレーニングを行いますか? 特に、片脚でのトレーニングをするための柔軟性と可動性が充分でない場合、どのようにして身体後面のトレーニングを行いますか? これらのような場合のほとんどにおいて、人々は、フロアスライダーやジムリング、サスペンショントレーナー、アブローラーなど、他の小さな器具を加えると言ったりします。この時点で既に、実際は、自重トレーニングには器具が必要なのだということになります。突然、自重だけを使うというアイデアが現実的ではなくなってしまうのです。コストパフォーマンスについても、自重トレーニングの難易度を漸進させるために、他の道具が必要となれば変わってきます。 自重トレーニングは、思っている程漸進的ではありません。どちらかといえば、1つのエクササイズから次のレベルの間にはとても大きなギャップがあります。皆さんが、誰かを長期にわたってコーチするとしたら、漸進のためのオプションがより多くあることが、その人を成功させるのにとても役立つだろうということに気づくことでしょう。それでは、自重トレーニングの漸進オプションを、DVRTアルティメイトサンドバックトレーニングと比べてみましょう。 自重トレーニングの漸進方法 スピード 身体の安定性 てこの作用 動きの全ての面でどのように動くかを学ぶことは、DVRTアルティメイトサンドバックトレーニングにおいて最も重要なことの一つです。 それではDVRTアルティメイトサンドバックトレーニングにおける主な漸進方法を見てみましょう: USBを持つ位置 身体の安定性 てこの作用 スピード 器具の安定性 負荷 動きの面 体積 このように分解してみると、DVRTアルティメイトサンドバックトレーニングには、自重トレーニングの倍以上のオプションがあることがわかります。多様性はこれらの違ったシステムに対する私たちの理解によるようですね。 私の目的は、皆さんの自重トレーニングを行う気をそぐことではありません。DVRTアルティメイトサンドバックトレーニングと自重トレーニングを組合わせて包括的なシステムにすることが最終的な答えだと思います。しかし、エクササイズがどのようにマッチするのかわからないからといって、ただ、色々なエクササイズを一緒に行ったり、ただ難しいからという理由で行うというようなことはしないでください。基本原則と動きがどのように共に働くのかということを、基礎から理解して行うならば、飛躍的に向上した結果を得ることができるでしょう。

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ファンクショナルトレーニングを再考する:身体のスリングシステム

理論を語ることは素晴らしいことですし、研究を引用することはとても大事ですが、結局は、その人が作るプログラムよりも、その人が実際に何を信じているかが全てを物語っていると思います。私はこれまでに、たくさんのプログラムやワークアウトをみてきて、非常に驚かされたことがあります。それは、私たちは、自分たちが思っているほど動きを中心に見ていないということです。 どういう意味でしょうか?多くの指導者は、スクワットやデッドリフト、プレス、プルアップを取り入れているという理由で、彼らのプログラムはとてもファンクショナルだと自慢します。さらには、ランニングや、這う動作、逆立ちなんかも取り入れたりします。しかし、これだけでは、多々あるファンクショナルムーブメントの大切な要素を本当に理解することはできません。 フィットネス業界は、以前に比べ、確実に進歩しています。私たちは、筋肉を孤立したものとしてみる代わりに、私たちが実際にどのように動きを起こしているのかを表す、より統合された動きのパターンを認識するようになりました。これは意味論の違いのみではなく、神経系の強力な役割を考慮したうえでの違いなのです。専門家は、フィットネスに関わる全ての発達は、より機能的な動きをすることによって促進される筋肉間のコーディネーション(筋肉がどのように協力して働き、動きを作り出しているのか)によって、つくり出されると信じています。しかし私たちはまだ、機能を基礎にしたトレーニング、そしてこういったトレーニング方法を発展させていくことが、本当に意味していることの大部分を見落としています。 初期の筋力トレーニングにおいてK.I.S.S. メソッド(Keep it simple stupid: バカでもわかるようにわかりやすい方法)は有効ですが、この方法にとらわれすぎると、スコット・ソノンがS.I.S.S. メソッド(Stick in stupid simplicity: バカでもわかる単純さに嵌る方法)と呼ぶものになってしまいます。多くの指導者は、動きのパターンを以下のような観点から見ています。 スクワット ランジ ヒップヒンジ 垂直プッシュ 垂直プル 平行プッシュ 平行プル 回旋 胴体の屈曲 胴体の抗屈曲/伸展 胴体の抗回旋 表面的には、これは、筋力トレーニング動作において非常に堅実的な見方に思えます。それが問題なのです。私たちはたいてい、ウエイトルームで行われていることとして動きを見ており、ウエイトルームの外で必要とされる需要について考えていません。それも良いことではありますが、もっと良くなりえるのです。 身体は、多くのチェーン(鎖)によって構成されている、とても複雑なシステムです。これらのチェーンがうまく働けば、私たちはより良く動くことができ、より強い力を発揮することができ、より早いスピードを生み出すことができます。しかし、このチェーンに弱い環があるとき、私たちは、このチェーンを問題にするのではなく、筋肉や一般的な動きのパターンを問題にします。 もう少し詳しくお話しましょう。理学療法士のダイアン・リーの本である「The Pelvic Girdle」では、骨盤部の4つの重要なスリングシステムについて述べられています。これらのシステムにおける「穴」は、機能不全を引き起こし、それはつまり、パフォーマンスの低下につながります。 前方斜めシステム: 内外腹斜筋と相反する脚の内転筋群、および介入する前方腹筋膜 後方斜めシステム:広背筋と相反する大臀筋 深層縦システム:脊柱起立筋、および介入する筋膜と大腿二頭筋 側方システム:中臀筋、小臀筋、および相反する腿の内転筋群 多くの人がエクササイズやプログラムを考えるときに、これらのスリングシステムについてあまり考えていないと仮定しても問題ないでしょう。私たちは、「ポステリアチェーン」など、もっと広義な言葉では考えていますが、人間の動作の詳細については考えていません。繰り返しになりますが、言葉の意味についての会話をするだけにならないようこれについては述べません。けれど、これらのシステムを理解することで、よりよいエクササイズやプログラムを生み出すことができます。実践的な例をいくつかみてみましょう。 こちらのビデオを見て、解説を読み、身体の「スリングシステム」や、みなさんのプログラミングに欠けているかもしれないこと、そして、このシステムを強調するために組み込むことができるエクササイズを理解しましょう。 前方斜めシステム このシステムは、腹斜筋が歩行動作における安定性と可動性を助けていることを示しています。腹斜筋は、歩行サイクルの立脚相における初期の安定性、そして遊脚相における脚を振って前に出す動作をにおいて重要な役割を果たしています。このシステムは、スプリントなどの動作で、スピードが上がるときに、身体の安定性を助けると同時に、方向転換のときの身体の減速を助けることにおいても重要です。 前方斜めシステムを向上させるエクササイズ例 スタガードスタンスケトルベル片手スイング 後ろ側の脚に負荷がかかった状態でのサンドバッグショルダーフォワードランジ スプリットスタンスアラウンドザワールド 後方斜めシステム このシステムの働きも、歩行サイクルにおいて最もよく見られます。片側の大臀筋と相反する広背筋が一緒に働き、胸腰筋膜に緊張を作ります。これらの筋肉及びその筋膜システムの役割は、歩行時における骨盤の回旋を防ぎ、より効率的な動きを起こすためのエネルギーを蓄積すると考えられています。 後方斜めシステムを向上させるエクササイズ例 反対側の手に負荷をかけた状態でのドロップステップベントオーバーロウ スプリットポジションからのケーブルロウ 反対側の手に負荷をかけた状態での片膝立ちプレス 深層縦システム 大腿二頭筋が骨盤と脚をつなぐ役割をする一方、深層縦システムは、胸腰筋膜と傍脊柱システムの両方を使って、骨盤より上部で運動エネルギーを作り出します。ここで特筆すべきなのが、大腿二頭筋と前脛骨筋の関係です。この関係は、安定性を確立し、効率的な動きをするために、運動エネルギーを生み出したり、解き放したりします。 深層縦システムを向上させるエクササイズ例 減速ステップデッドリフト バランスステップ付きウォーキングランジ ウォーキングスレッドプル 側方システム 側方システムは、その名が示すように、シンプルに側方の安定性を供給します。側方への動きと混同しないで欲しいのですが、側方システムは歩行時やステップを取る時などに、骨盤の安定性を生み出すことに使われます。私たちは、よくこのシステムを軽視しがちですが、トレンデレンブルグ歩行などの問題を考えるとこれは賢明ではありません。トレンデレンブルグ歩行は、腰痛、膝蓋骨の動きの異常、さらに足首の捻挫、女性アスリートの前十字靭帯損傷確率の増加など、様々な問題と関連づけられています。 側方システムを向上させるエクササイズ例 スプリットスタンスでのメディシンボールチェストパス 反対側の手にケトルベルをラック保持してのステップアップ サンドバッグローテーショナルランジ 身体を理解することが、クライアントが基礎的な動きのパターンから漸進していくときに、よりそのクライアントに特化したプログラムを作ることにつながります。多くのプログラムが誤った方向へ行ってしまうのは、生活ののためのトレーニングではなく、ウエイトルームのためのトレーニングをしていているからなのです。 参照文献: Lee, Diane, “The Pelvic Girdle: An approach to the examination and treatmet of the lumbo-pelvic-hip region”: Churchill Livingstone, 1999, Toronto, Canada “The Outer Unit” www.coachr.org. Paul Chek Hamish R Osborne, John F Quinlan, and Garry T Allison, “Hip abduction weakness in elite junior footballers is common but easy to correct quickly: a prospective sports team cohort based study”, Sports Medicine, Arthroscopy, Rehabilitation, Therapy & Technology 2012, 4:37

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スリングシステムのトレーニングの実践的応用

先日ポストしたジョシュ・ヘンキンの記事”ファンクショナルトレーニングを再考する:身体のスリングシステム”に関連したビデオ記事です。私達の身体が良い機能的に働くためには、様々なシステムが共に働いて、安定させながらダイナミックに動くことが必要になります。記事の内容をより具体的に理解できるビデオをお楽しみ下さいね。

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あなたのトレーニングは本当にファンクショナルですか?

過去の7年間、私はダイナミックバリアブルレジスタンストレーニング(DVRT™) プログラムのほぼすべてのエクササイズを、かなり興味深い反応が得られる、1つの単純な質問でスタートしてきました。これは、フィットネス業界について多くのことを語ってくれます。 ”ファンクショナルトレーニングとは何を意味するのでしょう?” この質問には多くの異なった答えが帰ってきます:“現実世界のためのトレーニング。”“全身のトレーニング”。“動きのトレーニング”。 そこにはいつも多くの答えがあり、フィットネス業界は、“ファンクショナルトレーニング”の普遍的な定義を実は持っていないことを示しています。どうしてでしょう?少なくとも20年間、業界に存在している用語をなぜ定義していなかったのでしょうか?最大筋力、筋持久力、そして、フィットネス要素の大部分は教科書に定義されているのに。 しかし、そんなこと誰が気にしますか?私がいつも“ファンクショナルトレーニングとはなんですか”と問いかける本当の理由はなんでしょうか?“ワークアウトやプログラムにどのようにファンクショナルトレーニングを使用するのか?”という、より重要な問いかけへのセットアップができるからです。フィットネス業界では、本当に多くの”もの“に”ファンクショナル“というラベルが貼られていて、人間の動きの効率性を向上させるという命題に、本当に効果的で有益なものが何であるがを判別することが非常に難しくなっています。人間の動きの効率性を向上させることが、DVRTにおけるファンクショナルトレーニングの定義になります。 現実として、ほとんどの“ファンクショナルトレーニングプログラム”はあまりファンクショナルではないため、この考え方を理解することはとても重要です!これらのプログラムは、動きの中の大きな側面が抜けていたり、また、そのいくつかを教えていても、それらの動きのプログレッションや、全体的な動きは、どちらかと言えば制限されています。ファンクショナルトレーニングを理解しているコーチやプログラムを最も簡単に見つける方法の1つが、回旋を基盤にしたトレーニングのシステムを教えているかどうかになります。 なぜ私は、この特定の側面を選ぶのでしょうか?なぜ回旋トレーニングがファンクショナルトレーニングプログラムの中でそれほど重要なのでしょうか?パンチング、スローイング、キッキングやパワー系の動きのほとんどが、回旋の要素をかなり多く含んでいるからです。私たちの身体は、身体の様々な連鎖を通して回旋を利用することで、より大きなパワーを産み出せるようにデザインされているのです。 例えば、ボールを拾うとか、何かを投げるとかです。体幹を後ろに倒して、腕をしならせるだけで投げてみてください。何に気づきますか?おそらく腕が外れそうな感覚があり、大した距離は投げられないでしょう。では、ボールを掴み、地面から強くピボットし、力強い回旋の動きを産み出すように身体を使ってください。より力強く、腕のストレスはより小さく、地面から動きが始まっているような感覚といった違いを感じることができるはずです。 ファイト科学というタイトルのナショナルジオグラフィックの番組で、あらゆるコンバットスポーツを調査し、普遍的に動きの成功は、力強いピボット運動から産まれることを発見しました。より強く、よりパワフルになりたいのであれば、なぜもっと回旋トレーニングを教えないのでしょうか? いくつかの異なった理由があると思いますが、正しいプログレッションを知らない、あるいは、股関節を使うかわりに背中を使ってしまうことに関する懸念等を含む、正当な理由もあるでしょう。軽い重さでエクササイズをしたくないというのは、正当な理由にはなりません。 プログラムの中で、いかに適切な回旋トレーニングを構築していくかを教える前に、この方法を試すときに、多くの人が犯してしまう間違いに焦点を当ててみましょう。 間違い#1:腰部からの動き ロシアンツイストのような昔からののエクササイズでのみ、腰部からの動きが見られると思うかもしれませんが、単純なメディシンボールドリルでも、股関節の代わりに腰部を動かしている人がどれだけいるか、数えきることもできません。回旋トレーニングとは胴体を回旋させるトレーニングではないでしょう? 私たちの多くは、早い段階で、回旋の動きは腰ではなく、実際には股関節で起こっているのを教えられているはずです。事実、腰椎は最低限しか動かず、とても可動性の高い球関節である股関節のちょうど真上にあるのです! このピボットの動きが、強くパワフルな回旋の動きを産み出すことを助けています。ですから“回旋トレーニング”のあとに、腰部がボロボロになったような、あるいは、固まってしまったような感覚があるとすれば、あなたはこの間違いを犯しているはずです。 間違い#2:股関節の可動性低下 腰部を動かしてしまう大きな理由の1つとして、股関節を内側に回旋させる能力、つまり股関節内旋の可動性を確保していないことがあります。事実、悪いトレーニングプログラム、1日のほとんどの時間座っていること、あるいは、傷害のどれかが原因で、多くの人は股関節内旋の可動性が低下しています。 十分な股関節内旋の可動性を確保することで、腰を守ることができます。多くの研究で、腰痛と股関節内旋可動域欠如の間に、強い相関があることが指摘されています。 負荷を加える、パワフルになろうとする前に、股関節を十分に動かせる能力が必要になります。では、十分な股関節内旋の可動性があるかどうかどのように判断するのでしょうか?単純なセルフテストがあるので、試してみてください: 90度90度の姿勢で座ってください。その姿勢で快適に真直ぐ体幹を起こして座れないのであれば、股関節内旋に問題がある可能性があります。左右差がある人も多いので、両側を必ず確認してください。実はその左右差が痛みや機能不全に繋がる、より大きな問題なのです。 間違い#3:かなりパワフルになろうとする メディスンボールを投げるような回旋エクササイズをかなりパワフルに行おうとする際に、なぜ回旋トレーニングを順番に築き上げようとしないのかが、私にはまったく理解できません。回旋も他のすべての身体の動きと同様、パワーのトレーニングを始める前に、ストレングスの基礎を強化するべきです。これは、異なった負荷角度において回旋をトレーニングし、動きに小さな複雑性を加えて行くということを意味しています。 DVRT の回旋シークエンスを見て、どのように回旋の動きの強さとパワーを漸増的に向上させていけるのか確かめてください。 あなたがトレーニングのなかで動かしていない、すべての様々な動きについて考えてくれることを本当に願っています。この種のトレーニングは簡単にできないので、フラストレーションを感じる人もいるかもしれませんが、実際にはエキサイティングなことだと思います。自分自身の動きの限界にまだまだ近づいていないということを意味しているのですから! これらのフログレッションを試してみてください。そして、これらをより上手く行えるようになることがより重要です。そうすれば、いかに生活やパフォーマンスが向上するかを理解することができるでしょう。

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ファンクショナルすぎるエクササイズ?

多面的な動きの要素、そしてそれらの動きの組み合わせの「形」のみを見て、その背景にある意図が理解できなければ、それはただ単に「複雑すぎて意味がわからない」ということになりかねません。DVRTのジョシュ・ヘンキンが、一見複雑そうに見える動きを分解して、その背景を解説します。

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ファンクショナルトレーニングとは何か?:対談 パート1/2

グレイ: スー、私は「Bridging the Gap」の本をとても楽しく読ませてもらい、この本を書くよう駆り立てたものは何だったのか…そしてなぜ今?ということについて、君にいくつか質問するのを楽しみにしてきたんだ。私が本から得た重要な情報の一つは、リー(バートン)と私がシステム(ファンクショナルムーブメントシステム)を使ってやろうとしていることのように、あなたは現実の客観的評価をその人が持つ主観的自信に対して提供し、それらがどれくらい、どの方向に離れているのかを明らかにしようとしているということ。 あなたは脳と身体の繋がり方を過大評価または過小評価しているのか?そしてあなたの最大の動作障害物は何なのか? もし私が第一にやらなくてはならないことが、アスリートの自信対現実比を調整することであれば、Functional Movement SystemsまたはSFMAのルールや規則を引用してそれを行うことはしないでしょう。「つま先を触ることは運動動作ではないーそれは世の中のほとんどの人ができること」だと言います。 スー: それは人間の動作ですからね。 グレイ: そして事実、ある人がそれをできないということは、その他の多くのことは顕著な代償運動や不必要なエネルギー消費なしではできるはずがないことを意味している。つまり、今後人生はあなたにとって同じではなくなっていくということ。多くの人々や多くのトレーニングプログラムがあなたは持っているだろうと仮定している動作パターンが、あなたには得られない。あなたの経験は異なるものになっていくわけです。 フィットネスにおいて基準を定めなくてはならないとき、私たちは「簡単になってきたらすぐそれを難しくしよう」と言って物事を難しくしてきた。そうすれば、アスリートの仕事はそれをより簡単にすることであり、私たちの仕事はそれをより難しくすることになる。 これが真の適応です。 スー: その通りです。どれだけ多くの人々が自分の哲学、あるいは自分の評価基準が何なのかを知らないということは、驚くべきことです。人々は自分のツールを自分の哲学と誤解しているのです。それが、私がBridging the Gapでしたように、人々のために一つの組織的なシステムを開発したかった理由の一つです。 どのようなテクニックを行っても構いません。インディアンクラブ、ケトルベル、あるいはTRXを使おうと。 それらはあなたのツールなのです。あなたの哲学は何ですか?あなたの専門的な評価基準は何でしょうか?あなたはいつも何に戻っていますか? あなたが私をツールのない状態で何もないフィールドに置いても、あるいは私にEXOSが作り出せる最も複雑なジムを与えようとも、関係ありません。私の哲学は変わらないのです。あなたは私に鍼を与えることも、インディアンクラブを与えることもできますーなんでも構いません。 それらは私の哲学を表現するツールであり、そのことは私が変化していくのを見たいと思っている事柄の専門的評価基準に基づいています。変化することが重要であると私が考えているものは何でしょうか?あなたが動作を変えたり、あるいはあなたの生命体を変えるのに、何が重要でしょうか?それを行うために私が手元に置いておくツールはなんでもいいのです。 グレイ: もし私たちがライフスタイルコーチ、栄養士、睡眠/覚醒/ライフスタイル/感情マネジメントの人に話していて、「もしあなたが地球上で最高のライフスタイル・マネジメントコーチだとしたら、あなたを評価するのにどの測定基準を使ってほしいですか?」と聞いたとしよう。もし彼女が自尊心や自尊感情のようないんちきくさいことを言ったら、私たちは、うーん、あなたはそれを測定できるかもしれないよね、と思うでしょう。 これは体組成ではない。私は人々にエクササイズしなさいと伝えたり、あるいはするなと伝えるつもりはない。私は彼らのライフスタイルをコントロールしていく。彼らのレム周期をコントロールし、彼らにいくつかの呼吸の情報を与えるー私はただ日常生活をより簡単にするためにいくつかのことをしようとしているだけ。 私たちがエクササイズと呼ばないような活動も盛り込むかもしれないけれど、私の言うことを10週間行った最後に、もしあなたが体組成に期待しているとしたら、私たちがシステムを協調させられたかどうかを知るために見るのにはとても良いものになるだろう。 それでは、もし栄養士あるいはライフスタイルコーチが体組成のためにそれができるとしたら、ムーブメントコーチがあなたに鏡に向かってやってくださいというテストは何だろうか? 私にとっては、それはオーバーヘッド・ディープスクワットのようなものだと思う。そしてもしそれがあまりうまくいかなかった場合には、その半分ほどで行うだろう。それからインラインランジ。そしてそれがうまくいかなければ、片足で立ってぐらつかないようにさせるかもしれない。そしてそれがあまりうまくいかなかったら、プランクを見たいと思う。もしそれがうまくいかなかったら、相互的クローリングをしているのを見せてほしい。 もしそれがうまくいかなかったら、あなたの上半身に硬さがあるかどうか見て、それがうまくいかなかったら、下半身に硬さがあるか見たいと思う。そしてもしあなたの股関節と骨盤が制限されていたら、まずそれを修正することなく、あなたに何も問題ないとは仮定しないでしょう。 ディープスクワットでしゃがんだりレッグレイズで脚を上げることから始まる、まさにそれが動作トレーニングなのです。 フィットネス環境において、もしあなたが痛みを持っていなければ、私はあなたの骨盤を安定させ、動く土台を与えるでしょう。何か医学的に問題があるとは仮定していないけれど、SFMAではまず首と肩をチェックする…もし何か問題があれば、何も正しく働くことはできないから。 FMSはボトムアップアプローチでSFMAはトップダウンアプローチである、と人々はかなり固着しているけれど、医学的に、トップダウンは安全な手段です。そしてもしあなたが痛みを持っていないのであれば、ボトムアップが安全な手段です。 スー: それはこれまで私が聞いてきたあなたのファンクショナルムーブメントスクリーンの説明の中でも、最高の説明の一つですね。 グレイ: まさに薬局にある血圧計カフのような、生涯に渡って使う一つのツールなんだ。 動作スクリーンは成功を予測しない;それは単純に、失敗が起こる準備中であることを展示している。FMSの‘F’は、あなたができることなら避けたいと望む当然の結果と非常に関連している。 スー: そうですね。私は教授であり、いまだATでもあります…私はアスレティックトレーニング博士課程の中で、コレクティブアセスメントとコレクティブムーブメントコースを教えています。私たちのアセスメントコースでは、第一週にあなたはどのように評価するか、あなたのファンクショナルムーブメントの定義は何か?またそれがあなたに何を意味するか?について議論します。 そしてその質問が人々にとっていかに難しいものかというのは、私にとって非常に驚くべきことなのです。私は常にこれを心臓の健康のように関連付けています;私たちは血圧を見て、心拍を見ます。血圧がとても高い場合、それは心臓に問題があるという測定基準です。 それでは、健康の観点から高すぎる血圧が示すものは何でしょうか?心拍が高すぎる。コレステロールが高すぎる。これらのことは全てOKなことではなく、私たちは今介入しなくてはなりません。なぜなら、もし私たちが介入しなければ、あなたはのちに心循環系の問題を抱えることになるからです。

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ファンクショナルトレーニングとは何か?:対談 パート2/2

スー: 後でこれらの問題を抱えることになるからこれはOKではないということを示す、動作の観点から私たちが目を向ける物事とは何でしょうか?人々がこれらのことを明確にすることができないというのは驚くべきことです。誰もそれらについて合意できないのです。それにもかかわらず、高齢者を見るとき、彼らは何を見ていますか?“立ち上がって進む”までの時間、そうでしょう?どれくらい素早く椅子から立ち上がり10ヤード歩けるか?床から立ち上がることができない人々と、彼らの死亡率の間には、大きな相関があります。 最近実家に帰ったとき、母が私に対して苛立ったんですー彼女は75歳なのですが、床に座って犬と遊んでいて、立ち上がらなくてはならなくなったら、彼女はまるで床から立ち上がれなくなるような様子だったのです。彼女はカウチまではっていきました。私は「カウチを触わらずに今すぐ床から立ち上がらなくてはだめよ」と言いました。私は彼女が器具を使うことなく床から立ち上がれることを確かめなくてはならなかったのです。 グレイ: . . . そしてそれとは逆に、私はいくつかの調査をしてきて、世界保健機関が運動に関して唯一合意していることは、人生の初めの21か月と運動経路であるということを発見したんだ。 スー: 運動発達経路ですね。 グレイ: あなたがしゃがんだり立ったりしていようと、あるいは初めて立ち上がろうとしていようと、すべての主な姿勢、そして仰臥位または腹臥位から立位へと動くために不可欠な土台であるパターンは、床から立ち上がろうとしている高齢者、あるいは歩くことを学んでいる子供。どちらにおいても示されている。私たちは立ち上がってこの土台に足を踏み入れ、そして最後の最後まで立ち上がれるたくましい状態でこの世を去る。 中間にある全てのくだらないものーウルトラマラソンや臀部のアクティベーション、背屈のモビリティ、よりよいヒールストライク、ミッドフットランナー、ケトルベルスナッチーそれら全ては発達過程の結果です。そしてそれら全てがなくなったら、あなたには「座ってからまた立ち上がれるか?」ということが残る。 あなたがしているどのような活動も、もしそれがうまくいっているのならいい。しかしこれまで私たちがムーブメントスクリーンについて言った唯一のことは、もしあなたがこのテストに合格することができず、あなたがそれまでやってきていることを“機能”と考えるのであれば、私はあなたの権限を傷つけることのない丁重な方法で、それに対し疑問を投げかけるでしょう。 スー: そしてそれは私が人々に、あなたの名前の後ろにどの文字が付いているか気にしない、どの資格を持っているか気にしない、と伝える理由です…関係ないのです。あなたの標準規格、測定基準、終盤である、試合前である、そしてあなたがそこにどのようにたどり着いたかはどうでもいい。それは、私たちの科学に基づいて私たちが行うことの臨床の技なのです。それがあなたの臨床の技なのです。 グレイ: そしてそれが、私たちが調査すべきもの。そうではなく、人々は、私たちが膝、股関節…その他諸々に対し何をすべきか教えてくれる革新的なものを調査するつもりだと思っている。 スー: そして、私たちは皆まったく同じことをしなくてはならないのか?いいえ、それはうまくいかないでしょう。 グレイ: 調査がしていくことは、私たちがすでに行い成功していることの正当性を立証すること、そしてもし可能であれば、私たちが失敗するときなぜそれらの失敗が起こるのか説明すること。そのため、もし私たちが膝を伸張させるための素晴らしいプロトコルを得たとしたら、調査はなぜ私たちが80/20動作を獲得できたのか証明することができる。それは私たちに膝を伸張させるために何をすべきかを教えてはくれない;それを教えてくれるのは、現場での臨床的革新、そして人々の知識に基づいた推測になるだろう。 そしてそれが臨床的革新。その部分は研究室では見えない。それは現場の第一線で見えているもの。それは早期導入者たちに効果を示した10年後に、研究室で確認され検査されるだろう。 スー: そしてそれが、医学解析及び系統的レビューに反対する博士たちの大きなグループが存在する理由です。なぜなら、それらのことのすべての結果は「より多くの調査が必要である」となっているからです。 私たちが専門性を前進させなくてはならないのはここです。系統的レビューや医学解析は非常に興味深いものですが、それらは一つの結論にまとまらず、もっと調査が必要だという最終結果になる。これらの人々は浮世離れしていて、臨床あるいは現場にいる人たちではありません。 私たちは科学に基づいた臨床技術なのですから、私たちが、この専門職を前進させるためにしていくことは、症例シリーズや症例報告です。もし私たちが臨床技術の正当性を立証し、承認し、高く評価し始めなければ、そして科学がその方程式の最も重要な部分であるようにふるまわなければ、私たちは終わりです。 私たちは、臨床の技を承認し、高く評価し、そして立証しなくてはなりません。 グレイ: 最近の世界ゴルフフィットネスサミットで、私はこれまで私たちがK-vest上で見てきた中で最高レベルの回旋スピードを持つ、前途有望なゴルファーのケーススタディを発表した。彼は痩せていたから、ひょろっとしていたから、速筋タイプで非常に“バスケットボール”向きの運動能力を持つだけでなくゴルフの才能もあったから、審査された後に「私たちはあなたを15パウンド太らせなくてはならない」と言われたんだ。 ストレングスコーチとしてそれを何度も言ってきたけれど、私は決してそういうことを意味していたわけではないんだ。私が本当に意味していたのは、いくらか筋力をつけなくてはならないということ。 スー: 彼にはいくらかの筋力、そしていくらかのパワーが必要ですね。彼に本当に必要なのは15パウンドの体重ではない。 グレイ: 私たちは筋力をつけ、彼は15パウンドの副作用を得る。 スー: まったくもって正しい。それは副作用なんですよね。 グレイ: しかし、もし私がただ15パウンド増やさなくてはならないと考えるならば、私はすでに競技特性によって証明された高精度の回旋マシンである人に対し、勝手に重いリフティングを行うことになってしまう。 さて何が起こったか?その選手は世界中の最高の助言すべてに従い、首を強化し、肩を強化し、股関節を強化し、ゲームを強化し、筋量を増やす一方で回旋スピードを失ってしまった。本質的な欠陥は、私たちが賢い筋肉ではなく頭の悪い肉から始めてしまったこと。賢い筋肉は大きくなる前に強くなる。頭の悪い肉は強くなる前に大きくなってしまう。 スー: 私たちはそれを野球でいつも見ています。彼らに一日複数個のチーズバーガーを食べさせようとしても同じなのかもしれない。 グレイ:「あと15パウンドあったらなあ」と言うことで、私自身その問題の一部となってしまったけれど、それは私が意味していたことではないんだ。もっとデッドリフトが上手だったらなあと思う。もっと動作スクリーンが上手だったらなあ。片脚立ちがもっと上手だったらなあ。もっといい胸郭モビリティを見せられたらなあ。もっとオープンチェーン背屈がうまくできたらなあ。 全部もっと良ければいいのにと思っているのだけれど、私は何と言ったのか? 「この子がもう少しがっしりしていたらいいのになあ。」 動作が左右対称であるとき、動作が可能なとき、動作が表現されたとき、そこで私たちは進歩していると知る。 スー: 重要な点ですね:動作が可能である。私たちの仕事は、生命体があらゆる環境においてタスクを実行するためにできるだけ多くの自由度を与えることです。それがファンクショナルトレーニングです。 もし私たちが、神経系が与えられた環境において必要な動作パターンを選択できるように動作の可能度を向上していないのであれば、私たちはちゃんと仕事をしていなかったということです。 それが私たちの仕事です:神経系が与えられたタスク及び環境で適切な動作パターンを選択することができるように、生命体にできる限り多くの自由度を与えること。 それがファンクショナルトレーニングなのです!

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